その常識が会社の業績の足枷に!小口現金管理を見直しましょう

ビジネスを行ううえで出金(お金の支払い)はつきものです。営業で取引先まで行くと交通費が発生します。また、出張ともなると数千円では済まされず、事前に申請をして前金が渡され、出張後に差額を精算することなどもあります。これらには必ず現金のやり取りが行なわれますが、社員が数十名、数百名になるとどうでしょうか。その都度、全社員に立て替えた交通費の支払いをしていたら、経理スタッフの何名かは、1日中その仕事に追われてしまうかもしれません。
会社が小さかったころのままの小口現金の管理をしていませんか? 一度見直してみましょう。

小口現金管理とは

交通費の精算を忘れ、経理担当者から叱られたくないという思いから精算をあきらめた経験のある人は、案外多くいるかもしれません。100円でも経費は経費、会社が支払う税金にも関わるため、責任部門の経理は確実に経費処理をし、日々間違いのないようにしようとします。「経費の精算は早めに!」などと通達が回るのはこれが理由です。
ここまで読んで「そんなの当たり前じゃないか」と思った方も多いでしょう。実は、それが落とし穴なのです。小口現金処理は、社員などが交通費や備品の購入などで立て替えたお金を精算したり、事前に申請して受け取ったりする、経理上の極めて当たり前の仕組みです。そのため、見逃されて見直しがされないままになってしまうことが多いのです。

小口現金管理のメリットとデメリット

まず、小口現金処理の仕組みが利用されてきた理由とその課題について考えてみましょう。

現金で都度把握、社員の立て替えの負担を低減

社員1人、電話1本の会社でも活動が開始されればお金のやり取りが発生します。現金ならばノートと鉛筆があればその管理ができます。毎日現金で精算していれば、経費計算に大きな狂いは生じません。それが小口現金処理のメリットのひとつです。
また、たとえば数百円でも日々発生し、それを立て替え続けていたら給与の前など新入社員は生活費が厳しくなるかもしれません。立て替えたお金を都度精算して現金を返してもらったほうが、社員も安心です。

すべての社員に行えば作業量、勘定が合わず現金紛失・盗難のリスクも

しかし、社員が伝票を持って経理に現れるたびに、金庫を開けて現金を取り出し、それを記帳し、受領印をもらって渡していたとしたら、どれだけの作業量になるでしょう。伝票の記入ミスなどのチェックをするのも大変です。そして1日の現金の締めで、現金の出納(出入り)が合わなければ、現金を数えなおしたり伝票の金額を確認してみたりと、1日の経理業務を締めるときに慌てることになります。現金は目に見えて確実ですが、それを扱うのは人間です。硬貨の1枚を多く渡してしまう、あるいは渡しそこなうことは充分にあり得ることです。
また、現金を扱うには金庫が必要で、その鍵の管理や、休憩時間にも部屋に必ず誰かがいるようにするなど紛失や盗難対策にも気をつかわなければなりません。売上金は銀行決済でも、小口現金が残ればそれを目当てにした事務所荒らしに遭わないとも限りません。

専門業務が色濃い経理

時折、ニュースで経理社員の会社資金の横領などが報道されます。その原因の多くは、担当者に一任しすぎた結果、経営者すらお金の管理を把握できていないことにあります。
ビジネス環境は日々変化し、商品もサービスもライバルに負けないよう進化していかなければなりません。しかし、経理など内部の仕組みについてはどうでしょう。経理の仕組みが基本的に変わることはないため、会社の成長から取り残されていないとも限りません。小口現金による精算方法がずっと継続されているような場合は、そのような背景があるかもしれません。

時代にあったスマート会計の方法はシンプル

従業員の人数が2桁を超えるような会社は、そろそろ小口現金に別れを告げるほうがいいかもしれません。1日のうちの短い時間であったとしても、現金のやり取りにリソース(人材)を使われてしまうのは避けたいところです。古いままの運用は経理部門の負担のみならず、社員の活動にも影響したり、不満を残したりすることになります。

現金の精算をやめる

その答えは極めて簡単です。小口現金管理の現金精算を廃止して、次のものに切り替えることです。

  • 立て替え期間を長くし、月末に一度の申請と精算にし、銀行振り込みにする。
  • クレジットカードを社員に1枚ずつ支給し、カード支払いで経費を精算する。

これらはキャッシュレスが進むだけでなく、申請書や伝票類の作成、チェック、保管コストの削減にもなります。そのうえ、コンピューター上で多くの数値が記録・計算されることになり、入力ミスなどのヒューマンエラーを減らすことができます。

新しい仕組みの導入には、少しの勇気が必要

業務は日々動いています。その流れを断ち切って新しい仕組みを導入することは、誰にとっても負担です。経理部門、一般社員、そして経営者ともに目的意識(処理時間やコストの削減)を共有し、足並みをそろえて実施する必要があります。
また、現金からカード類への切り替えで不正使用の心配が増すことも考えられるでしょう。しかし、すでに小口現金管理からキャッシュレスに移行している会社もあり、まったく未知でリスクの高い業務変更ではないでしょう。キャッシュレス化に明るいITソリューション会社などに相談することが賢明でしょう。

経理業務はルーチンワークであり、厳しく見ればノンプロフィット(利益を生まない)部門でもあります。売上が減少しても社員の伝票記入などの作業負担は変わりません。
今起きている問題だけに手を加えるのではく、将来の発展性にも視点を置いた業務改革をしていく姿勢も必要なのではないでしょうか。

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