知っておけば怖くない!税務調査の事前準備について

会社の経営者や個人事業主にとって「税務調査」は他人事ではありません。「ある日突然、税務調査の通知が来る」なんてことは十分あり得ます。そのときになって焦らないようにするためには、普段からいつ税務調査が入っても大丈夫なようにしておくことが肝心です。書類の整理整頓を心がけることはもちろん、税務調査についても知っておくことが重要です。今回は、税務調査の基本から流れや必要書類について解説します。

税務調査とは?

税務調査とは、「会社が正しい経理を行っているかを確認する手続き」のことです。誤解されがちですが、税務調査の目的は脱税の摘発ではありません。税務調査の目的は「違法行為の抑止」です。つまり、税務調査が存在することにより「ルールを守ろう」という意識が働くため、結果的に犯罪をけん制できるというわけです。また、そうすることで課税の公平性が保たれます。これはどの法律でもいえることですが、調査や罰則は「犯罪を防止するため」に存在しているのです。

税務調査には「任意調査」と「強制調査」がある

税務調査には、「任意調査」と「強制調査」があります。このうち「強制調査」は「マルサ」とも呼ばれるもので、比較的規模の大きい悪質な脱税の疑いがある場合に行われる特別な調査です。一方、「任意調査」は強制調査のように犯罪を前提に行われる調査ではありません。任意と付いていますが、基本的には拒否することができないと考えてください。一般的に「税務調査」といえば「任意調査」を指すため、今回は「任意調査」のケースで解説します。

税務調査の流れ

それでは、税務調査の流れについて解説します。

調査前

税務調査の前には通常、事前の連絡があります。ただし、任意調査の場合でも、サービス業や小売業などでは事前に連絡が来ないこともあるので注意してください。事前の連絡では「いつ調査を行うか」を教えてもらえますから、その日に都合が悪ければ変更することも可能です。もちろん、「繁忙期を避けたい」でも正当な理由となります。ここではある程度柔軟な日程調整ができると考えてください。

実地調査

実地調査では、当日の朝9時半~10時ごろに調査官が直接会社に訪れます。まずは会社の概況についていくつか質問されるため、代表者が対応してください。その後、帳簿の確認作業に入ります。帳簿の確認作業の対応は、経理担当でも問題ありません。実地調査の期間は1日~3日程度です。

調査後

調査で追加資料を求められた場合は、できるだけ早く提出してください。調査が終わった後は、通常1週間~1ヶ月ほどで連絡が入ります。調査の結果、問題がなければそのまま調査は終了です。

仮に問題があれば、「指摘事項」の連絡があわせて入ります。指摘事項に納得できるなら税務署の指示に従い、修正申告書の提出や追徴税額の納付を行いましょう。指摘事項に納得できない場合は税務署と協議することになります。

税務調査の必要書類

それでは、税務調査の当日に準備しておくべき書類についてご紹介しましょう。必要書類は多岐にわたり、会社によっても異なりますが、代表的なものは以下です。

会社のパンフレット

組織図

帳簿関係書類(元帳、入金出金振替伝票、出納帳など)

売上、仕入、外注、経費に関する書類(それぞれの見積書、請求書、納品書、領収書など)

人件費関係書類(源泉台帳、社会保険関係書類、タイムカードの記録など)

棚卸表

通帳

会社についての基本的な情報と、お金に関する資料は使う可能性が高いといえます。これらはあくまで一例ですから、紹介した以外にも必要そうなものがあれば用意しておくのが望ましいでしょう。

しっかり準備してスムーズな調査を

調査の対象に選出されてしまうと、面倒ですが対応するほかありません。その際、当日の流れを把握しておき、必要書類も事前に揃えておくことで、スムーズな実地調査が可能となります。また、調査についてよく分からないことがあれば、税理士に相談するのがおすすめです。顧問税理士がいれば、予告なく調査官が来た場合でも現場に来て対応してもらうということもできます。いずれにせよ、事前にしっかりと準備をして、できるだけ早く終わらせてもらいましょう。

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