経営状況に悩む企業のための支援制度「中小企業等経営強化法」とは?

人口減少や少子高齢化などにより、企業を取り巻く環境は年々厳しさを増しているといえます。そんななか、特に中小企業や小規模事業者などは、一度経営が傾くと資金難から設備投資ができず、状況がどんどん悪化していくことは珍しくありません。今回紹介する「経営強化法」は、そのような企業の経営力を向上させる支援制度です。経営強化法ではどのような支援が受けられるのか、また受けるためにはどうすればよいのかなどを解説します。

中小企業等経営強化法とは?

中小企業等経営強化法(以下 経営強化法)とは、2016年7月に施行された法律です。国の支援により企業の経営力を向上させるために整備された法律で、中小企業や小規模事業者等が対象です。経営強化法の適用には審査があり、認定されると税の優遇や金融支援などの特例措置が受けられます。

経営強化法で受けられる支援

経営強化法により受けられる支援にはどのようなものがあるのか一例をご紹介しましょう。経営強化法の支援は、大きく分けると「税制措置」と「金融支援」に分類されます。それぞれ細かい条件があるので注意してください。

税制措置

税制措置として受けることができる制度は大きく2つあり、それが「固定資産税の特例」と「中小企業経営強化税制」です。それぞれ中小企業等が一定の設備を新規取得した際に利用できます。具体的な会社の規模や対象期間、設備の金額要件などがあるので必ず確認してください。

➢      固定資産税の特例

固定資産税が3年間半分に軽減されます。

➢      中小企業経営強化税制

設備投資にかかった費用の即時償却または取得価額10%を法人税から控除できます。

金融支援

金融支援には融資元や対象者により複数の形があります。

➢      低利融資

中小企業者向けに日本政策金融公庫からの低利融資や、中小企業者と中堅クラス向けに商工組合中央金庫による低利融資などがあります。

➢      信用保証における追加保証や保証枠の拡大

通常、民間金融機関からの融資を受ける場合に、信用保証協会による信用保証を通じて資金調達のサポートがあります。経営力向上計画の認定を受けると、普通保険等とは別枠での追加保証や保証枠の拡大が可能です。

➢      債務保証

中堅クラス向けに中小企業基盤整備機構による債務保証や、中堅クラス向けと中小企業者向けに食品流通構造改善促進機構による債務保証などがあります。

経営強化法で認定を受けるまでの手順

それでは、実際に経営強化法の認定を受けるためにはどうすれば良いのかを解説します。認定までにはいくつかの手順がありますので、順を追って説明しましょう。

➢      1.準備

まずは事前の準備として、利用したい制度の検討や条件の確認を行います。認定要件は「税制措置」を受ける場合と「金融支援」を受ける場合とでそれぞれ異なりますので、自社が要件に当てはまっているかどうか必ず確認してください。また、「税制措置」を受ける場合には、計画申請時に「工業会等による証明書(写し)」や「経済産業局の確認書(写し)」などが必要になります。そして「金融支援」を受ける場合には、計画申請前に関係機関への相談が必要です。

➢      2.「経営力向上計画」の策定

経営強化法の認定を受けるために欠かせない手順が「経営力向上計画」の策定です。書き方は事業分野によって異なるため、記入前に「日本標準産業分類」にて該当する事業分野と指針を確認してください。指針を踏まえたうえで経営力向上計画を策定します。

➢      3.「経営力向上計画」の申請

無事に「経営力向上計画」が策定できれば、ほかの必要書類をそろえて申請先へ提出するだけです。提出先についても事業分野により異なるため、必ず提出先の確認も行ってください。

制度を利用して経営状況を改善!

経営状況を改善するためには、どうしてもまとまったお金が必要です。「資金繰りに困っている」「設備投資にお金が必要」というような企業は、ぜひ経営強化法を活用しましょう。また、申請をする際には細かい条件を確認し、しっかりと準備を整えてください。

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