今、企業では業務改善ではなく業務改革が必要

多くの企業で今、必要とされているのは業務改善ではなく、業務改革です。
レストランの経営を例に違いをみていきましょう。レストランでは、コスト削減につながる人員削減のために、携帯端末を導入しました。端末でオーダーをとり、ほぼ同時に厨房に伝達され、調理が始まります。これにより配膳係の効率が上がります。こうした取り組みは業務改善といわれるものです。
一方、卓上のオーダー専用端末を導入することで、お客様自身がオーダーを入力でき、厨房にオーダーが入るという流れを作るといった取り組みは、業務改革と呼んでもよいでしょう。なぜなら、「オーダーをとる」という業務自体がなくなったからです。
過去の常識で考えた場合、お客様自身が自分でオーダーを入れるということが考えられたでしょうか。このように業務改革はこれまでの常識、固定観念を捨て、工程、プロセスを完全に省くことや全く違うプロセスを創出することをいいます。まさに、現代の企業ではこのような業務改革が必要なのです。

改善と改革、何が違う?

同じ意味で使われている場合も少なくないこの2つの言葉ですが、ここでは明確に異なるものであるものとして考えます。
「改善」は基本的に現状が間違っていないということを前提に考え、それをより良い状態にすることです。よって、今よりプラスαがあれば成功です。
「改革」は現状を否定することから始まります。業務改革はこれまでとは異なるものを創出することです。

改革は大きなパワーを必要とする

企業における改善は、普段の活動、労働のなかで気がついたことを取り上げ、改善活動として、部門単位や会社全体で取り組みます。ほとんどのケースにおいて、好意的に捉えられて、協力的な状態で進めていける可能性が高いのですが、改革となると話は違います。
改革は、これまでのものを否定することから始まり、これまでとは全く違うことをやっていく取り組みです。
前述のレストランの例のように、オーダーを取るという1つの業務プロセス自体がなくなってしまうこともあります。それにより、仕事がなくなってしまう人もでてくる可能性があるのです。
業務改革はこうした犠牲になる項目も考えたうえで進めていかなくてはなりません。そのためには、大きなパワーと信念が必要となります。

現代社会が抱える問題は業務改善では解決できない

今、社会や企業のなかで起こっている課題は、過去に経験したことがない大きなものといえるでしょう。例えば、ネットワークの発達によって、買い物はインターネットを使って行うようになり、実店舗では物が売れなくなってしまいました。これは技術の進歩と相まって、商流を大きく変えました。また、超高齢化はどんな影響を社会に与えるか予想もできません。このように、これまでに経験したことのない大きな変化に適応していくためには改善ではもはや対応することが困難なのです。

新しい解決方法の創出こそが改革

これまで経験したことのない課題に直面した場合、これまでのモデルとはまったく異なる解決策を考え出さなくてはなりません。それは、発明に近いプロセスといえます。さまざまな社員からの忌憚のない意見を聞く体制が必要です。先入観からそれらの意見を潰すことなく、聞き入れて検討のテーブルに乗せられる企業風土が重要になります。
また、リスクを伴う改革はすべての人が協力してくれるとは限りません。現状を壊したり、否定したりする部分もあるため、すべての人がいい立場に置かれるとは限らないのです。

改革を進めていくために

改革を進めていくためには、少なくとも以下の3つの条件や環境が必要になります。

経営層が中心になって進めること

立案された改革案を経営層が納得したうえで、主導的立場で進めていきます。改革の内容によっては、経営に大きなインパクトを与えることが考えられるため、経営的立場でどこまでやるのかを決定する必要があるでしょう。

推し進めていくための特別プロジェクトチームの設置

改善活動は現状の業務の延長上として活動できますが、改革は現状の業務の片手間でできるようなものではないため、専任のプロジェクトチームとして設置する必要があります。

権限の委譲

プロジェクトチームが円滑にスピーディーに進めていくために、場合によってはある程度の権限を委譲する必要も出てきます。

改革のサイクル構築が企業の生命線

大きな社会の変化に対応していくためには業務改革が必要だということを理解しなければなりません。企業はいかに素早く改革案を作成できるか、また、それを実行し、結果を分析、修正しながら、再度、実行するというサイクルを構築できるかが企業の存続、成長のポイントとなるでしょう。

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