法人の固定資産税とは?法人で不動産を持つと有利な理由

土地や建物など、企業が持つ固定資産に課せられる税金が、いわゆる法人の「固定資産税」です。言葉自体は聞いたことがあっても、具体的に何が対象となるのか、どのように計算されるのかまではよく知らないという方も多いのではないでしょうか。企業としてはできる限り節税したいところですが、そのためには内容をよく理解しなければなりません。今回はそんな法人の固定資産税について詳しく解説します。また、法人で不動産を持つことのメリットについてもご紹介しましょう。

法人の固定資産税とは?

法人の固定資産とは、企業が所有する「事業の継続に使われる財産」のことです。そして「固定資産税」とは、毎年1月1日時点で「固定資産の所有者」に課せられる税金のことを指します。課税対象は大きく3つに分けることができ、それが「土地」「建物」「償却資産」です。

償却資産とは?

土地や建物はイメージできますが、「償却資産」については具体的に何を指すのか分からないという方も多いでしょう。
償却資産とは、簡単にいうと「時間経過により価値が減少する資産」のことです。具体的には「パソコン」、「エアコン」、「陳列ケース」、「看板」などが該当します。基本的には、会社が持つ資産のうち、土地と建物以外のものだと考えます。したがって、償却資産の種類は多岐に渡ります。ただし、細かい消耗品までが資産となるわけではありません。償却資産となるのは、基本的には耐用年数1年以上かつ取得価額が10万円以上のものが対象です。

税率と計算式

固定資産税の基本的な計算方法は「課税標準額」×「税率」です。それでは、「課税標準額」と「税率」についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

税率について

まずは、税率についてです。固定資産税の標準税率は「1.4%」であるため、基本的にはこの数値だと考えてください。ただし、地域や財政状況によっては引き上げられることがあります。

課税標準額とは?

課税標準額は、資産ごとに価値を評価した「評価額」をもとに計算された額です。評価額は最終的に市町村長が決定し、土地と家屋については評価額が3年ごとに見直されることになっています。「土地」「建物」「償却資産」それぞれの細かい評価方法については以下の通りです。

土地の課税標準額

評価額はいわゆる「地価」と関係が深く、宅地・農地など目的別に分けた「売買実例価額」を目安に算出されます。つまり、基本的には地価の高さと土地の広さに比例して税金が高くなると考えます。ただし、住宅地用の土地であれば「課税標準額が軽減される特例」が適用されます。それが特例率として計算されるというわけです。
住宅地用の特例率は、200㎡までの部分は課税標準額の6分の1、200㎡超の部分は課税標準額の3分の1となり、大幅に軽減されます。また、課税標準額が30万円に満たない場合は非課税です。

家屋の課税標準額

家屋の評価点は、家屋床面積、物価水準、損耗の状況、木造か非木造か、新増築分か在来分かなどから細かく計算され、その計算によって算出された評価点をもとに決定します。また、課税標準額が20万円に満たない場合は非課税です。

償却資産の課税標準額

償却資産の課税対象となるのは、原則10万円以上で使用可能期間が1年以上のものに限ります。もちろん、例外も存在し、10万円以下でも対象になるものもあれば、10万円以上でも対象外のものもあるため注意しましょう。償却資産は一つひとつ計算され、基本的には以下の計算方法によって算出されます。

  • 1年目:取得価額×(1-減価率×1/2)
  • 2年目以降:前年度評価額×(1-減価率)

ただし、最低値が存在し、評価額が取得価格の5%を下回った場合は、取得価格の5%が評価額となります。また、課税標準額の合計が150万円に満たない場合は非課税です。

法人で不動産を持つメリット

実は、個人に比べて法人の固定資産税は税金面で有利になることがあります。その理由をご紹介しましょう。

資産価値が高いと税率が低い

個人に比べ、法人のほうが税率の上昇がゆるやかです。そして、ある段階を境に法人税率が個人を上回ります。したがって、資産価値の高い不動産を持っている場合は法人名義のほうが安く済むことが多いのです。

2年間消費税が免除

資本金が1000万円以下の場合、会社を設立してから2年間消費税が免除されます。

役員報酬を経費にできる

法人名義で不動産を購入すると、役員報酬として経費計上することが可能です。

減価償却が任意

個人で不動産を購入した場合、赤字になると減価償却を強制されますが、法人では任意で選ぶことができます。

仕組みを把握して上手に節税

企業にとって固定資産税は無視できない大きな税金です。特に不動産売買や設備投資などを行う際には、注意しておかないと予想以上の税金を支払うはめになるかもしれません。後悔しないためにも、固定資産税の仕組みを把握しつつ、計画的に行いましょう。

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